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サバサバ系について

サバサバ系、という概念があります。これは主に女性の性格を形容するときに使用される言葉で、ざっくりいうと女子っぽくない、男っぽい性格を表現する言葉です。世間に目を向けると、この概念が濫用されていることがわかります。試しにインターネットで、お手元のブラウザの検索窓に「サバサバ」と入力していただくと、たちどころに下記二つの記事がヒットします。

うざい!と話題「自称サバサバ系女子」とは?

 

サバサバ女子の特徴って?男ウケ抜群の「モテ女」パターン6つ

 

 

同じサバサバでもウザい人の烙印を押されるときもあれば、男ウケ抜群のときもあるという両極端な状況になっています。このサバサバという言葉の乱れを多少なりとも整理したいという思いでこの記事を書きました。サバサバと言われて悩んでいる人、サバサバになりたいけど何から始めていいかわからない…という人、本記事がそのようなサバサバに関する屈託を持った方の一助となれば、筆者にとってこれに勝る喜びはありません。

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  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

■サバサバという概念の大枠の整理

 

まず各論に入る前に、サバサバという概念の全体像を整理します。結論から述べますと、サバサバの内訳は、下記のようになります。

サバサバ

--真性サバサバ

----善い男性性

----悪い男性性

--仮性サバサバ(自称サバサバ)

 

まずサバサバには真性-仮性の区別があり、真性には「善い男性性を有する真性」と「悪い男性性を有する真性」がある、という構成になっています。またこれらの分類には、そのカテゴリーに応じて危険度(その人の人間関係にどれほどの害悪を及ぼすかを示す指標)を振り分けることができます。危険度を追記すると下記の通りとなります。

サバサバ

--真性サバサバ

----善い男性性 →危険度低

----悪い男性性 →危険度中

--仮性サバサバ →危険度高

 

以降の章でそれぞれのカテゴリーについて、具体例を交えて説明します。

 

  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

■危険度低:善い男性性を有する真性サバサバ

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この性格は、女子にして男性の性格によくみられる特徴を有し、さらにその特徴が実生活にもっぱら良い影響を与える性格のことを指します。それらの特徴を一言でいうと、

他人に無関心

ということです。具体的な言動、生活態度としては、

□メール、SNSに興味を示さない

□悪口、陰口に興味を示さない

□単独行動をとる

というような振る舞いにその性格の本質がよく表れています。

 

サバサバ系である前に一人の女性なので、おしゃれにも興味があるし、美しく在りたいという志向があるのは当然です。この志向とサバサバが合わさったときに、そこには押しつけがましくない美しさが現出することになります。カッコイイ/カワイイから友達になりたい/彼女にしたいのに、誘っても簡単には乗ってこない、高嶺の花、ミステリアスな魅力の源泉となるのがこの性格です。

 

サバサバ系のカッコよさの源泉は、「他人に無関心」

 

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■危険度中:悪い男性性を有する真性サバサバ

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この性格は、女子にして男性の性格によくみられる特徴を有し、さらにその特徴が実生活にもっぱら悪い影響を与えるか、あるいは状況によっては悪い影響を与える場合がある性格のことを指します。これは具体例としては、

□姉御肌

□強がり

□歯に衣着せない

というようなことが挙げられます。

 

姉御肌の人は、グループの中でリーダーシップを発揮して、組織を前進させる力になることがあります。そうなるとグループにとってプラスの存在で、皆から感謝されあこがれられる人になるでしょうが、逆に自分とベクトルが合わない人を残酷に排斥することもあります。彼女とベクトルが同じ人からすれば頼れるリーダーですが、ベクトルが合わない人から見れば彼女は残酷な破壊者、独裁者に映るでしょう。強がりという性格は、ここ一番で踏ん張りが効いて、これも組織が目標を達成する際にプラスに作用することがありますが、自分の非を認めない頑固さになることもあります。歯に衣着せないというのも、聞き手が自分の誤りを指摘してほしく思っている、あるいは誤りの指摘を容れる度量がある場合はプラスに作用しますが、そうでない場合は和を乱す行為になります。

 

状況によってサバサバなふるまいが奏功するかどうかが左右される

 

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■男性性について

 

この男性性の二面性を考えたとき、私の言う善い男性性、すなわち他人に無関心という男性性は、判断の余地のない善である、ということができます。他人に無関心だから、他人との交わりを絶つ、というのは、全く矛盾のない選択です。他人に無関心な人が、他人と交わりを立って困ることは、原理的にありません。他の男性性についてはこうはなりません。例えば、姉御肌(親分肌)という性格を支えるのは、リーダーになりたいという男性性ですが、リーダーになりたいから親分肌になると、味方からは歓迎されますが敵からは疎まれます。みんなのリーダーになりたい人が一部の人から、悪くすれば過半数の人から嫌われるというのは明らかに困った状況です。このようにリーダーになりたい人がリーダーになろうとして困ることがありうるという点が、他人に無関心な場合と異なっています。他の男性性、強がり、歯に衣着せないも同様で、その性格、振る舞いとその源泉である男性性が、場合によっては足を引っ張り合うという状況が生まれうるということが言えます。

 

他人に無関心という目的は、他人と交わりを断つという手段によって原理的に達成される

 

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■危険度大:仮性サバサバ(自称サバサバ)

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サバサバに関する話題で一番やばいのが、この自称サバサバです。これは危険度低のところで述べたカッコイイサバサバにあこがれた方が、その振る舞いを模倣するところから始まることが多いように思います。しかし彼女たちが本当の意味でカッコよさを模倣することはできません。なぜなら、カッコよさにあこがれるということそれ自体が、他人に関心がある状態、正確には他人が自分をどう見ていて、他人が自分を尊敬するかどうかに関心がある状態だからです。根底にある基本原理に賛同していないのに振る舞いだけを真似ようとするから様々な不自然な言動が生まれることになります。

□一人であることをSNSで発信してしまう

□いかに男性的な趣味を有しているかをSNSで発信してしまう

□女子っぽくないことをSNSで発信してしまう

などのように枚挙にいとまがありません。SNSに自身のスタンスを発信するという行為は、自身のそのスタンスが自身にもたらす効用を上手く意識できないから、せめてSNSで皆に自分のカッコヨサを理解してもらって、尊敬を得ることで自身のスタンスに意味を見出したいという欲求の所産です。他人への無関心というスタンスと他人への関心の極致であるSNSというツールという不釣り合い極まりない取り合わせがいかにも滑稽です。

 

またさらに発展して、危険度中の方にあこがれて模倣してしまう人もいるように見受けられます。こうなると

□とりあえず自分の気に入らない人をシバきまくる

□暴力を振るう、汚い言葉を使う

□性的な自制がガバガバになる

などのようになって、めでたく一人のクラスタキラーの爆誕となってしまいます。

 

これらの悲劇は基本的に、サバサバに関する無知から来ています。サバサバになりたくて、何か行動を起こそうと思ったらやはり、「サバサバとは何か」という根本のところの考察が必要になってくるということだと思います。サバサバに関する正しい知識と、サバサバ界のマナーを守って、明るく楽しいサバサバライフをお楽しみください。

 

意味も分からず振る舞いだけ真似するのは危険

 

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■参考文献

 

本記事を書くにあたっては、下記のサイトの記述を参考にしました。

 

うざい!と話題「自称サバサバ系女子」とは?

 

サバサバ女子の特徴って?男ウケ抜群の「モテ女」パターン6つ

 

サバサバした女性の7つの特徴

 

サバサバ系女子の性格(あるある15個)

 

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