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2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『ナイン・ストーリーズ』サリンジャー著、野崎孝訳

サリンジャーについては、実は以前『フラニーとゾーイ―』を読もうとして挫折した苦い経験がありまして、この度短編集なら何とかなるかと思い今作を手に取った次第です。『フラニーとゾーイ―』については、一見して必要性がわからないような冗長なワードサラ…

『午後の曳航』三島由紀夫著

■読み終わった最初の印象 は、 めちゃくちゃカッコイイレトリックで書かれた悪趣味な前衛芸術 でした。普段海外の文豪の著作の訳書をよく読むので、文豪が自国語で書いた文の威力というのが強烈で非常に印象的でした。

『イソップ寓話集』中務哲郎訳

子供の頃童話の本でイソップの名前を知って、その印象が強かったので、イソップ=童話作家のようなイメージだったのですが、本作を読んでひっくり返りました。男女の情事の話や、動物の話と見せかけた都市国家間のマキャベリズムの話などがあって、またイソッ…

『とぶ教室』ケストナー著、丘沢静也訳

クリスマス前のギムナジウムを舞台に、そこの生徒たちの戦いと友情を描いた作品です。 訳者解説に、 ケストナーは多くの読者に愛され(たから?)、多くの批評家や研究者からうとんじられた。現在もそうだ。読めばわかるから、研究者や批評家の出る幕があま…