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『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか』

本読みました。

『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか』小暮太一著

 

目次は下記の通りです。

■給料の決まり方

■会社の利益の出し方

■正しい働き方

   - 仕事に興味を持つ

   - 資産を作る仕事をする

--まとめ--

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■給料の決まり方

日本企業では多くの場合、給与額の決まり方は、「必要経費方式」です。つまり、今日の労働力を明日再生産するために必要なコストが給料として渡されます。成果主義の導入を謳っている企業も、その実態は、先に述べた「必要経費方式」に成果に応じた+α(昇給や役職)を付与するというもので、ほとんどの企業は「必要経費方式」という考え方で給料を算出しているということができます。


■会社の利益の出し方

企業は利潤追求のために、できるだけ長く効率よく労働者を働かせようとします。法律で決まっている労働環境の基準は守りますが、その範囲で労働者をギリギリまで働かせるのが資本主義における企業です。


■正しい働き方

本書では、先に述べた給与の仕組み、会社の利益創出の仕組みを踏まえた正しい働き方を二つ紹介しています。


   - 仕事に興味を持つ

一つ目は、給与として支払われる労働力の再生産コストは、その労働力を再生産する際に必要な経費の「平均」であるという点に注目します。他の労働者に比べて再生産のコストが安かったら、その分を貯蓄に回すことができるので、自身の労働力再生産コストを安くしていくことは合理的な行動です。

 

本書では労働力再生産コストのなかでも精神的ストレス回復のための費用に着目し、精神的ストレスを減らすことによって、実質の給料アップを図ろうとしています。本書で紹介されている精神的ストレスを軽減する方法は「仕事に興味を持つ」です。興味を持ち主体的に取り組むことが仕事を楽しむことにつながると説いています。


   - 資産を作る仕事をする

二つ目は、仕事の中から自身の中に資産となるものを蓄積することで精神的、時間的コストを減らす方法です。資産とはつまり経験や知識、スキルといった、自身の仕事において役立つ有形無形のものです。同じ努力をするのでも「ただノルマをこなすために残業をする」のではなく、経験、知識のような後に残る努力を本書は勧めています。

 

就職する業界選びに関して、資産という観点ではITのような変化が早い業界よりも、建設、運輸のような変化の遅い業界のほうが正しい選択といえます。変化が早い業界では、積み上げた知識や経験が、業界の変化によって無用のものになったり、陳腐化したりする危険性が大きいためです。

 

このような働き方の完成形は、社外取締役、顧問といった働き方です。こういう仕事は「パートタイム」で、必要なときだけしか働いていないにもかかわらず、一般の社員よりはるかに多い給料を得ることができます。


--まとめ--

☆労働者の給与は、明日今日と同じように働くために必要な経費

 

☆(労働者が働いて出した利益)-(労働者の労働力再生産コスト)=(会社の利益)

 

☆再生産コストの中の、精神的ストレス回復のための費用は、仕事に興味を持ち、仕事を楽しむことができるようになることで軽減することができる。

 

☆仕事の中で、知識、経験のような形で後に残る努力をすることで、将来的には時間的世余裕がある働き方を選択できるようになる。

 


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