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『モンスターズ・ユニバーシティ』 感想

映画観ました。

モンスターズ・ユニバーシティ

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以下感想です。

■あらすじ

■幼い頃の夢

■学生証の写真

■お前は本物の怖がらせ屋にはなれない

--『モンスターズ・ユニバーシティ』まとめ--

 

■あらすじ

 

子供の頃見た怖がらせ屋にあこがれたモンスターのマイクが、怖がらせ屋になるために大学に入学し、志同じくする仲間やスクールカースト上位のライバルたちと怖がらせの技術を磨く話です。襲い掛かる困難を、陽気に楽観的に解釈して、打たれ強く前向きに、また柔軟な発想で大逆転を達成する様に勇気がもらえる典型的アメリカンサクセスストーリーです。

 

  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

■幼い頃の夢

 

恵まれていたとはいえない少年時代に、モンスターズ・インクの見学で怖がらせ屋の先輩に当たるフランク・マッケイに出会って、激励の言葉とMUのマークが入った帽子をもらうエピソードが、CGのキャラクターによって表情豊かに描かれています。この帽子は、マイクが決意を新たにする際にかぶり直したり、MUを退学になる騒動の時に燃えてしまったり、マイクにとって、夢であるモンスターズ・ユニバーシティそのものと、そこで学ぶことの象徴になっています。このマイクが今作の主人公で、アメリカンサクセスを体現したようなキャラクターになっています。

 

  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

■学生証の写真

 

マイクのアメリカンサクセスな一面を端的に表したエピソードとして、学生証の写真を撮ったときのエピソードがあります。背が小さく、顔が見切れている写真が載っている学生証を受け取って、マイクは「嘘だろ…今日から俺は…本物の大学生なんだな!」と叫び喜びます。落ち込むことも気を悪くすることもなく、細かいことは気にしないどころか、細かい失敗は認識すらしない、そんな様が周りの目にはに小気味よく、コミカルに映る…そういうキャラクター性はアメリカンサクセス的といえるでしょう。

 

  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

■お前は本物の怖がらせ屋にはなれない

 

上の台詞(悪口)をかけられたときの反応も特筆すべきものです。自身のチーム全体が落ち込んでいるとき、スクールカースト上位のライバルに野次られて上記台詞を吐かれ、けんかになってもおかしくない状況なのですが、ここでマイクは「本物…そう本物だ!」と思いつき、本物の怖がらせ屋が働くモンスターズ・インクにみんなで忍び込んで、本物の働きぶりを目の当たりにすることでチーム全体に目標を再確認させ、チームの士気と団結を高めることに成功します。基本的に陽気で、怒っても怒りに支配されるほどではなく、また絶妙なアイディアを思いつくところはアメリカンサクセス的なのですが、もう一つ重要なのは基本的に人の話をちゃんと聞いていないという点だと思います。聞きようによっては人生の方向性を軌道修正することを強いるような言葉でも、その中から自分に都合のいい部分だけを拾い上げてマイウェイでがんばるキャラクターで、その自由さが魅力になっています。

 

  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆

 

--『モンスターズ・ユニバーシティ』まとめ--

 

マイクのチームメイトで相棒的存在のサリーは、マイクを評してこう言います。

 

マイク、お前は怖くない。

ちっとも怖くない。

でも、怖いもの知らずだ

 

マイクは怖がらせの才能はなく、プレイヤーとしては怖がらせ屋になることはできませんでした。また騒ぎを起こし大学を退学処分になります。しかしそこでめげずに、サリーと一緒に郵便係としてモンスターズインクに入社し、プレイヤーとしてのキャリアは諦めたものの、怖がらせ屋となったサリーのアシスタントとして自身の長所を活かし、後に最強の怖がらせコンビとなります。失敗や挫折に直面してもへこたれず工夫し、ついには自身の長所を活かす形で好きなことに携わって生きていく、そんなマイクの原動力となっているのは、「怖いもの知らず」をはじめとする彼の「アメリカンサクセス的」な性格だと思います。

 

  ◆  ◇  ◆  ◇  ◆