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スタインベック『蛇』解説

下記のサイト(pdf)を参考にスタインベックの『蛇』について解説します。 ジョン・スタインベックの『蛇』について_中村正生 - 長崎大学学術研究成果リポジトリ ■あらすじ この作品はフィリップス博士の研究所にやってきた女が、ガラガラヘビを売ってほしい、…

スタインベック『菊』

下記の文献を参考にスタインベックの『菊』を解説します。 冬の花 - 滋賀大学学術情報リポジトリ スタインベックの「菊」 ―或るちぐはぐな夫婦の物語― - 長崎大学学術研究成果リポジトリ ■あらすじ 中堅農場経営者ヘンリーの妻として菊を育てながら平和な毎…

【告知】ジョン・スタインベックの短編の解説やります

拝啓、秋雨の候、読者の皆様におかれましては、ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。掲題の通り告知いたします。 ■解説とは その作品について書かれた論文を参考に、作品の伏線や、ただ読むだけではわかりにくい意味をわかりやすくまとめていきます。…

【続】『「友達いない」は"恥ずかしい"のか』著:武長脩行

■要するに この本は、今年の六月ぐらいに読んで当ブログで感想を書いた本です。その時の記事はこれ↓で、内容をざっくりいうと、 『「友達いない」は"恥ずかしい"のか』著:武長脩行 - H * O * N ・「孤独」という状態は、社会から個人へのネガティブな働きか…

『冷血』カポーティ著、佐々田雅子訳

■要するに 実際にあった一家四人の惨殺事件を題材にした作品です。徹底した取材と膨大な資料を基に物語を構成するニュージャーナリズムと呼ばれる手法で書かれた、筆者曰くノンフィクション・ノヴェルであるところの本書は、実話であるが故の荒唐無稽さ、些…

『朗読者』ベルンハルト・シュリンク著、松永美穂訳

■要するに 少年である主人公が、年上の女性「ハンナ」と行きずりの肉体関係を持ち、彼女との生活の幸福、その破綻が主人公の心象に拭い難い強烈な印象を残す話です。これだけだと悲恋風の普通の恋愛小説なのですが、この作品では主人公とハンナを媒介する要…

サバサバ系について

サバサバ系、という概念があります。これは主に女性の性格を形容するときに使用される言葉で、ざっくりいうと女子っぽくない、男っぽい性格を表現する言葉です。世間に目を向けると、この概念が濫用されていることがわかります。試しにインターネットで、お…

『マーク・トウェイン短編集』古沢安二郎訳

最近海外文学の短編集に凝ってまして、この本はその一環として読みました。マーク・トウェインと言えばトム・ソーヤーの冒険が有名ですが、私は過去に一度読もうとして挫折しました。平たく言うと無駄に長かったからだと思います。その点これは短編集なので…

『読書は一冊のノートにまとめなさい』奥野宣之著

本書は著者の前作、『情報は一冊のノートにまとめなさい』がベストセラーになったことを踏まえて書かれた続編で、読書ノートの作成を奨励しています。本書の真価は1冊のノートにまとめる方法論ではなく、読書家の同氏が自身の読書の仕方を述べたところだと思…

おばあちゃん

◆ ◇ ◆ ◇ ◆ この作品は、一年ほど前になんかのコンテストに応募して落選した時の短編です。ではどうぞ↓ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

誰に育ててもらってると思ってるんだ

先日、興味深いまとめを見ました。 子供の頃親と喧嘩してると良く「誰に食わせてもらってんだ!」とか「誰に学費払ってもらってんだ」言われたけどさ - アルファルファモザイク ■あらすじ ざっくりいうと、タイトルの言葉を親から投げかけられて嫌な思いがしたし…

おおかみこどもの雨と雪

この作品は、細田守監督の作品で、彼の時系列から言えば『サマーウォーズ』と『バケモノの子』の間に発表された作品です。それらの作品と比べると本作は細田守氏の良さがしっかり出ているいい作品であると思います。私の思う彼の良さとは、彼の描く家族観、…

五月の処刑

ふと気がつくと、どうやら実家の庭に立っていた。季節は春から夏の間、5月頃かと思われ、晴れた空から明るい日差しが降り注いでいて、眩しさに目を細めて、あたりを見回した。庭の真ん中には何人かの兵士がいる。みんな薄い緑の軍服を着ていて、雑兵は黙って…

『心が叫びたがってるんだ』

拝啓、読者諸賢におかれましては、性の喜びをお知り遊ばされていることと、御恨み申し上げます。 昨日実写公開記念として地上波初放送された上記作品は、アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」(略称「あの花」)のスタッフが再集結して製作さ…

読書家の私が言われた悪口ベストスリー

■叩かれる 拝啓、盛夏の候、皆様におかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。人によっては意外な事実かもしれませんが、 読書してると、割と叩かれます。 面と向かって批判、罵倒してくる場合ももちろんありますし、奇異の視線、物珍しそう…

ブクマ!の簡単な蔵書の出品について

たびたびすいません!本専門のフリマアプリ「ブクマ!」の記事です。興味ない人、すでに持っている人におかれましては、御目汚し失礼します。誠に申し訳ありません。

『読書について』(著:ショーペンハウエル、訳:斎藤忍随)

本読みました。『読書について』(著:ショーペンハウエル、訳:斎藤忍随) ■総評 読書という営みそのものへの興味は、読書家に共通のものだと思います。日本人は幼いころから読書をすることが教育的に(学校教育への寄与という点において)善とされている風…

『ゼロ・グラビティ』

映画観ました。『ゼロ・グラビティ』 摂氏125度からマイナス100度の間で変動する温度、音を伝える空気も、酸素もなく、90分ごとに襲ってくるスペースデブリの群れという極限状態の宇宙で、地球への生還を目指す宇宙飛行士の孤独な戦いを描いた作品です。

モーパッサンの短編にみられる逆説的表現について

モーパッサン短編集1-3を通しで読んで、「逆説的な表現」がよくつかわれているということに気づきました。 ■貧乏の表現 例えば、貧乏を説明するときに、貧乏で生活が苦しい様を描くのではなくて、逆に貧乏な家庭がたまのハレの日に奮発して彼らなりにスペシ…

岡崎体育氏の楽曲『Snack』『飛び散る恋神経系』『式』考察

今、『岡崎体育』氏がアツいです。私はGINROのCMソング『割る!』がよかったのでそれから同氏の曲を聞き始めたのですが、そういうオモシロイノリのいい曲から、『鴨川等間隔』のような10-20代の感性を瑞々しく捉えた真面目系の深い曲まで手掛ける非常に幅の…

『モーパッサン短編集Ⅱ』(著:モーパッサン、訳:青柳瑞穂)

本読みました。 『モーパッサン短編集Ⅱ』(著:モーパッサン、訳:青柳瑞穂) ちょっと前にこの短編集のⅠの感想をアップしましたが、訳者の青柳瑞穂氏によると、Ⅰはモーパッサンの故郷であるノルマンディの漁村農村を舞台にした「田舎モノ」、続くこのⅡは、…

『「友達いない」は"恥ずかしい"のか』著:武長脩行

本読みました。 『「友達いない」は"恥ずかしい"のか』著武長脩行 本書は、孤独でいられること、あるいは孤独の中で行われる精神作用を幸せに生きるために必要な活動と位置づけ、孤独の効用とその実践のためのヒントが記載されています。

ラフ・メイカーにみられるリアリティ

■【前置き】創作におけるリアリティ 先日友人と話しているときに、創作が名作たり得るにはリアリティが必要である、という話が出ました。このことには確かに同意できるのですが、それがなぜそうなのかというところについてはその時はわかりませんでした。こ…

『Butterflies』作詞・作曲:藤原基央

BUMP OF CHIKENの最新アルバム『Butterflies』を聞きました。当該アルバムは2016年2月発売で、ファンとしてはあるまじき1年遅れでのフォローアップなのですが、これが傑作でした。管理人はBUMP OF CHIKENのファンで、中学生のころから聞いているのですが、今…

『モーパッサン短編集Ⅰ』(著:モーパッサン、訳:青柳瑞穂)

本読みました。 『モーパッサン短編集Ⅰ』(著:モーパッサン、訳:青柳瑞穂) 訳者である青柳瑞穂氏によるあとがきに、非常に的確なモーパッサン評がありました。 彼の師フローベールは、読書と思索に、己の資源を求めていたのに反し、モーパッサンは生活そ…

女性専用車両に性的魅力の乏しい女性が乗ることに対する批判

考察しました。 構成は以下の通りです。 ■イントロ ■女性の心理 ■問題の言説 --まとめ--

本の感想詰め合わせ

最近読んだ本が面白いか面白くないか微妙なラインで、何となく感想を書きあぐねていたらそれが溜まっちゃったんでまとめてテキトーにレビューします。 メニューは下記の通りです。 『ポプラの秋』湯本香樹実_著 『漁港の肉子ちゃん』西加奈子_著 『月光スイ…

『ミノタウロスの皿』藤子・F・不二雄著

本読みました。 『ミノタウロスの皿』藤子・F・不二雄著 ドラえもんで知られる藤子・F・不二雄氏の短編集(漫画)です。異世界や時間旅行などが頻出し、SF的な作品が多いです。SFを舞台演出や小道具として使って何を書くのかというと、その中でも実際の現代…

浜辺の手

家族で海辺に旅行に行った時のことです。海辺の民宿に宿をとり、両親と弟二人と一緒に5人で砂浜に遊びに出ました。あいにく天気はどんよりとした曇りで、空には分厚く暗い雲、海は緑、波はわずかで、浜辺にはほかの客もまばらで、あいにくの状況でしたが、私…

『サマータイム』佐藤多佳子著

本読みました。 『サマータイム』佐藤多佳子著 小学五年生の「進」、彼の一つ上の姉である「佳奈」、進が仲良くなった近所の「広一」の三人の子供の視点でそれぞれの生活が描かれる短編集です。日常の出来事が子供独特の意味不明ながらも瑞々しい感性で描写…